第10回中国山脈横断100kmウォーク参加してみました!

今回はカンボジアとは全く関係ないのですが、個人的に2018年6月9・10日に開催された「中国山脈横断100kmウォーク」に参加してみたことを書こうと思います。カンボジアでも100kmウォーク大会してみたら面白いかもね!気温的に無理かもだけど。。

◎きっかけ

きっかけは私が所属していた中小企業家同友会広島中支部青年部の後輩の一言でした。
「本田さんは絶対100km絶対歩けん!」
その後輩は中国山脈横断100kmウォークに過去参加していて優勝した実力派。なので彼と張り合おうとは毛頭思いませんでしたが、私自身は多少足腰に自信があったのです。カンボジアにいたときは5km〜10kmは平気?で歩いてたし。歩くことに関してはそんな苦痛を感じることはなかったので!!
「人を見た目で判断するなや!!」「じゃぁ100km歩いたるわい!!」というのがきっかけです。。子供の喧嘩みたいですね。。。

◎準備

それが約1年前くらいの話ですが、酒の席でのことですし私自身そこまで「100kmウォーク意地でも完歩してやる!!」って気持ちはそれほどありませんでした。しかし何かのきっかけで妻にその話をしたら「一緒に参加しよう!」みたいなことを言い出し、私も徐々に「まぁ一生に24時間寝ずに歩く経験なんてないからやってみても良いかな?」とか魔が差したとしか思えない思考回路に陥り、今回エントリーする次第となったわけであります。。。
参加するにあたり、準備・トレーニング等できる限りのことはやりました。まぁ本職のウォーカーからみると「そんなのトレーニングじゃないよ!」ってレベルかもしれませんが。。
詳しくは後日ブログにて!

◎大会当日〜ゴールまで

そんな感じで参加することになった中国山脈横断100kmウォーク!参加当日も不安でいっぱいでした。。可能な限り練習したし、コンディションもベストに持ってけててると思うし、しかし100kmという未知数の数字が私に不安を誘います。。

当日天気は快晴。400人近い参加者がいるらしい。先日スタート地点近くである安芸太田町で土砂災害があり1人亡くなられたので全員で黙祷。開会式を終えいよいよスタートです。

・スタート〜

スタートしました。。この時点では全くダメージはありません。私自身が多少不安に感じているだけで。
スタート当初は妻と一緒に歩いていました。しばらく歩いていると前方に見たことのある集団を発見!!今回中小企業家同友会広島中支部青年部の男気のある方が9名(内女性1名)参加されています。軽く挨拶・雑談。その中のHさんはお子さんと一緒に歩かれています。すごい!大人の100kmと子供の100kmは違うよね!!
今回私は事前にペース配分を決めていました。後半ペースダウンすることはわかってたので、前半ハイペース目に設定。
スタート〜第1CP(14:30)〜第2CP(18:45)〜第3CP(21:20)〜第4CP(4:00)〜第5CP(6:35)〜第6CP(10:30)〜ゴール(12:00)
第1CPまでは20km。4時間で着くには時速5kmペースで歩かないと間に合いません。なので私達は私達のペースで先を急ぐことにしました。

・〜第1CP 深入山(20km地点)

第1CPまではほぼ上り坂です。それに加えて暑い!!練習の時に把握しましたが、私の妻の一番苦手だと思われる区間です。
案の定だんだん妻のペースが落ちてきました。お互いのペースが乱れて両方が疲弊しては本末転倒なので、ここでは心を鬼にして?先を急ぐことにしました。
練習の時に大体把握してましたが、私は20kmくらいまでは足へのダメージは少ないです。なので足はそれほど痛くありませんでしたが、暑さと坂道でだいぶ体力を奪われました。途中何度か立ちくらみしたし。。しかしまだまだ前半です。気合で黙々と歩きようやく第1CPへの入り口が見えてきました。
このいこいの村入り口から第1CPまでもまあまあ距離あります。途中しんどくて何度か休憩しました。。そしてようやく第1CP!予定より若干遅くなりましたが14:34に到着です。
ここで昼食。おにぎりをもらいました。あまりの暑さでこれまでに用意していた飲み物はすべて飲んでいたのでここでお茶を購入。水は売り切れでした。ここで青年部のサポートメンバーが待機してくれてたので軽く雑談し、ここでは足の痛みはそれほどでもなかったので、足へワセリンを塗り直し軽くマッサージして出発しました。

・〜第2CP 公民館道川(38km地点)

ここからは何度か上り坂はありますが基本緩やかな下りです。しかしこの日は天気が良くてまだまだ暑いです。。黙々と単調な道のりを歩き続けます。この区間で失敗だったのは第1CPで買ったお茶は早々に飲んでしまい、その後飲み物を購入するところがなかったこと。結構喉が乾いて辛かったです。

たぶん県境越えてしばらく行ったところに湧き水が出てる所があり、そこでタオルを濡らして頭を洗い、飲める水なのか?よくわかりませんでしたが喉が乾いていたので、水をがぶ飲みしました!ペットボトルにもストックしました。これでだいぶ生き返りましたね。
その後黙々と歩いて夕方過ぎて若干気温も落ち着いてきた頃18:31に第2CP到着。
ここでもサポートメンバーが待っててくれました。やっぱり知ってる人とお話できるのは心強いです!
このあたりから若干足が痛くなってきてたので、ワセリンに加えカウンターペインを念入りにぬりました!あまり休むとダルくなるので少し休んで出発!!
ここから先は自販機がないそうなので飲み物を2本購入。

・〜第3CP 道の駅サイレント美都(50km地点)

たまたま同時期に第2CPについていた青年部の参加者Bさんが同じタイミングで出発したので、この区間はBさんと一緒に歩きました。
しばらく歩くと完全に日も落ち真っ暗に。用意していたヘッドライト点灯!
やっぱり一人より誰かと一緒に歩くって良いですね!雑談しながらだとだいぶ気が紛れます。それとこの区間はカウンターペインが効いていたのか?足の痛みも少なくとても快調でした!
されど12km!真っ暗で単調な山道を延々と歩くのは楽ではないです。Bさんは昨年も参加されていて50kmまでは歩いたことあるそうです。第2CP〜第3CPまでは自販機が無いと聞いていたのですが、たぶん中間地点くらいに1ヶ所自販機があったのでそこで休憩。

その後も黙々と歩いてなんとか第3CP(50km地点)に到着です。21:21着でした。
ここまでは予定通りのペースだし休憩で足のケアをすると思いの外足の痛みがリセットされていたので「もしかして100km案外楽に行けるんじゃね?」と、夕食に支給されたうどんを食べながら舐めたこと考えてました。
ここでもしっかり足をワセリン・カウンターペインでケアしマッサージ。さらにトイレに行ってタイツを脱ぎ太もも・ふくらはぎにもカウンターペインをぬり準備万端!
Bさんは24時間以内のゴールを目指しているので一足先に出発しましたので、ここからは再度単独での出発です。
ここまでは順調でした。

・〜第4CP ローソン東町店第一生命(70km地点)

相変わらず真っ暗な山道をひたすら歩きます。
たぶん5kmくらい進んだあたりでしょうか?股に違和感が。。股擦れができてしまいました。。。私はこれまで股擦れとかなったことなかったので股にまでワセリンは塗ってませんでした。急いで股にワセリンを塗るも時すでに遅し。股がずっと地味に痛い状態に。。さらにそのせいで歩き方が悪くなったのか?足にも数か所肉刺し(マメ)ができてしまい最悪なコンディションに。。そうなってくると負の連鎖で足の痛みもどんどん増してきて、結構頻繁に休憩しないとキツかったです。

58.5km地点のポプラ・ローソンで長めに休憩し足のケアをしました。それまではめっちゃ効いていた感のあるカウンターペインもなんか聴きが悪くなってきた感じ。。まぁ長く休憩しすぎると筋肉が固まって動けなくなるので気合で出発!
延々と歩きます。
あっ!それとどの辺だったか忘れましたがコースを間違えて進んでしまいました。。道路標識で萩と益田で別れている所があるのですが(直進が萩、左折が益田)私の前を歩いていた人が左折の益田方面へ進んでいたので私もそれにならってついていきました。しかし何か違和感を感じ(左折するのなら看板くらいないかね??)不安になったので運営に電話。見事に間違っていて萩方面に直進が正解でした。。。こういうロスは心が折れます。引き返していたら案の定間違って左折している人と出会ったので教えてあげました。ここは看板くらい設置しといてほしいところでした。私の前を進んでいた人はどうなったんでしょうか?お気の毒です。。

20kmは長いですね。普通に歩いて4〜5時間。この日のために安物のポータブルミュージックプレーヤーを購入していたのでこの区間では音楽を聞いて心を紛らわしました。なにもないと時間と距離ばかりみてしまいあまりの進んでいなさに愕然とするので。適当にパソコンからミュージックプレーヤーに曲を入れてきてたのですが、ミュージックプレーヤーの操作方法をきちんと把握してなかったので沢山入れたアルバムのなかの1つしか再生できない事態に陥り、さらにイヤホンのコードがいちいちポールに引っかかってウザかったのでアルバム3周くらいした段階で聴くのはやめました。。
そんな感じでやっと第4CP到着です。2:32着
ここでバナナと水をもらいました。足もめっちゃ痛かったのでカウンターペインでケア。さらに汗だく過ぎて気持ち悪かったのでアンダーシャツとタンクトップを脱いでTシャツの上からレインコートを着ました。
一服したり妻にLINEしたり色々やってたから30分くらいは休憩したでしょう。3時くらいに出発。

・〜第5CP 持石海岸ふれあいひろば(79km地点)

しばらく歩いてレインコートはすぐ脱ぎました。暑いです。。汗だくなので休憩中は冷えるのですが、歩いていると全く寒くはないです。
この区間は9kmなので普通に歩けば2時間くらいで着くはずですが、このあたりから足に加え腰や肩等全身が痛みはじめてきました。今までは見える範囲に100kmウォークの参加者がいたのですが、この区間あたりからまわりに人影もなくなり「ホンマにこのコースで合ってるの?」と不安になりグーグルマップで確認したり、痛みが強くなりすぎて頻繁に休憩したりとペースが落ちてきました。
海岸線を歩いてるころ夜が明けて明るくなってきました。

ヘッドライトが要らなくなったのは良いとしても、行けども行けども着かない真っ直ぐな直線道路は心折れかけました。
結局第5CPに着いたのは5:30。かなり足・身体の痛みはマックス!
昨年歩かれた方からの情報で、この後の20kmが最も過酷というのは把握してたので、ここでしっかりと休憩し足・身体のケアをする予定でしたが、ここで雨がパラパラと降り出し、、太もも・ふくらはぎにもカウンターペインを塗りたかったのですが、第5CPはただの広場なのでそんな事もできる場所もなく、、、最低限の足のケアと、雨が降り出したのでレインコートとシューズカバーを着用し出発!
あとここで初めてロキソニンを飲みました。出来る限り飲みたくなかったのですが、この後の20kmをロキソニン無しで耐えれる自信がありませんでした。

・〜第6CP ローソン益田横田店(96km地点)

ここからは、よたよた?とぼとぼ?歩く感じ。。あとせっかく雨具をフル装備しましたが、ちょっとパラパラっと降っただけでその後全く降る気配なし。暑いし歩きにくいので数キロ歩いた時点でレインコートは脱ぎました。個人的にはかなり強い雨が降ってもレインコートはいらないかな?と思います。ずぶ濡れになって歩くほうがまだまし。
第5CPでロキソニンを飲んだのですがあまり効いた実感はなし。痛いものは痛い。前半ゆったりと登りその後下って平地にでました。平地に出たので「もしかして最後の過酷な山越えってさっきの?」「そこまで過酷ってほどじゃないよねー」と舐めたこと考えてたら甘かったです。しばらくしたら過酷な登りラッシュがありました。。。
行けども行けども登り。登りきったと思ったらまた登り。。どんだけ山なんや?!と痛みと疲労で怒りが頂点に。たぶん他の参加者も同じように思っていたのでしょう。坂の途中で休憩している人と目が合うとお互い苦笑い。ここでも足の痛みが我慢できなくなり、途中カウンターペインでケア。しかし本当に恐ろしいのは下り坂でした。。
やっと登り坂が終わったと思ったら今度は長い下り坂。しかも勾配も急で距離も長い!!一歩一歩踏み出すごとに足底と足首に激痛が走ります。。ホンマに足動かなくなるかと思いました。下り坂で何度も休憩したのはこれが初めてです。。
やっと下りきって農協の前に自動販売機が見えたので、そこでかなり休憩しました。痛みはマックスです。だいたいここで95km地点。「95kmも100kmも変わらんじゃろ!」と本気でリタイヤも考えるほど痛かったです。
まぁそうは言っても後少し。気合でとぼとぼ出発。第6CPのローソンに10:02着。あと4kmなのでここでは足のケアはしませんでした。もう無理はせずゆっくりゴールを目指そう!とヨタヨタと出発。

・〜ゴール(100km地点)

100kmからみたら4kmなんか短いですが、時速4kmで歩いて1時間の距離です。まぁまぁあります。私は完歩が目標でタイムはどうでもよかったので、変に無理して翌週からの仕事に差し障っても困るので、ゆっくり歩いてたぶんゴール前1kmくらいの自販機地点で長く休憩しました。そこで飲み物を買おうとしたら財布が出てこず、、ビビって荷物の整理もしました。財布あったから良かったけど。
ここで何人かの参加者に抜かされました。その時私に「まだゴールまでだいぶあるんですか?!」と半ギレで聞いてくるおじさんもいたりして。。皆辛いんだろうなーっと。「あと1kmくらいじゃないですかねー」と適当に答えました。笑!私も初参加なのに知らんし。
まぁ後少し、だいぶ回復したので再びゴールを目指します。
ゴール地点のMランドではお祭りが開催中なのでだんだんその音が聞こえてきてついにゴール!11:10です!!タイムは24時間40分でした。青年部のサポートメンバーが出迎えてくれました!!
けっして誇れるタイムではありませんが、当初の予定では12時を目標にしていたのでまぁ良しとします。

荷物をおろしシャワーを浴びさせてもらいスッキリしたところで青年部メンバーと再び合流。
大会記録保持者のJさんが「本田さん、なんか足余裕そうなけどなんで??」と。今頃になってロキソニンが効いてきたのでしょうか?まぁ無事ゴールできたことへの安心感で痛みも気にならなくなっていたのかもしれません。

その後、妻と他の青年部参加者のゴールを待ちました。
驚いたことに、私の妻、青年部メンバー+お子さん達はまだリタイヤせずにゴールを目指していると!!しかもこのペースで行けば14:30のタイムリミットまでに間に合いそうだと!!
正直言って私の妻は50kmくらいでリタイヤするだろうと思ってました。一緒に練習した時の反応とかで。お子さんも無理だと思ってました。大人でもキツイのに子供は無理でしょ!?っと。。
でも皆ゴールしました!!

なんでも諦めずにやれば出来るんですね!自分のゴールよりもこっちのゴールのほうが感動しましたね!!まぁ良い経験になりました。

◎大会を終えて感想・反省点

100km歩いてみて、まぁ参加して良かったな!とは思います!!ただもう次回は参加しません!笑

自宅に戻り、荷物を片付けたりしてる際、雨具は要らなかったなーとか、プロテインバーよりウィダーinゼリーだなーとか、マメ対策のテーピング・消毒液も要らなかったなーとか、荷物は最小限にすべきだし、リュックも背中が蒸れずに肩に負担のかからない軽量なものにすべきだなーとか、シューズはワンサイズ大きめが良かったとか、色々考えました。

「いやもう参加しないんだから」反省しても仕方ない!とふと我に帰ったり。

でもしばらくして「もっと万全に準備して今回の不備を改善したらもっとタイムいけるよなー」とか、でも「もう参加しないんだから次は関係ない!」とか、、考えてしまう、不思議な魅力のある競技だとは思います。

昨年も参加されて完歩され、今年も参加されて途中足がつる等故障がありながらも根性で完歩された青年部のYさんが「来年は100万円やるって言われても参加しない!」と言われてましたが、もしかしたら来年も参加されているのかもしれません。